

魔導法律連合
魔界《ニヴルヘイム》における中央統治機構である。
ニヴルヘイムは立憲王政国家であり、
王のもとに貴族議会と行政機関が置かれている。
魔導法律連合は、
• 魔導の管理
• 魔導犯罪の取締
• 魔導研究の監督
• 人間界との外交および往来管理
を担う、実質的な中央行政・治安機関である。
♦ 国家構造
ニヴルヘイムの統治構造は以下の通りである。

狂威家は公爵家として議席を持つ上位貴族に属する。
同列の爵位を持つ家門も複数存在する。
♦ 組織構成
魔導法律連合は以下の部門によって構成される。
Ⅰ.法制院(立法・制度整備)
魔導法の制定および制度整備を担う中枢部門。
• 魔導法の制定・改正
• 禁術指定
• 魔導資格制度管理
• 国家級危機対応決議
本部門には上位貴族が関与する。
◆ 狂威イビツ(公爵)
所属:貴族議会 議員 兼 魔導法律連合 上級評議員
立場:連合の方針決定に関与する上位層。非常時には特別指揮権を持つ。
※連合上層部に属する評議員であり、
国家級案件においては特別指揮権を持つ階層に位置する。
Ⅱ.管理局(行政)
魔導社会のインフラ管理部門。
• 魔法使用免許の発行
• 魔導結石流通監督
• 魔力量登録制度
• 研究施設認可・査察
Ⅲ.研究審査院
研究審査院は、魔導研究の監督および高度分析を担う機関である。
主な管轄は以下の通りである。
• 新魔導技術の審査
• 危険研究の監督
• 幻獣契約研究の管理
• 禁術理論の監視
• 魔導物質および結石の分析
• 魔導薬の開発および監査
表向きは研究保護および技術振興を目的とする機関であるが、
実質的には「合法と危険の境界線」を定義する部署である。
院内には医薬監査部門が存在し、
医療用魔導薬、結石利用医療、結晶中毒対策などの安全基準を定めている。
また、執行局と連携し、
魔導犯罪に関する物質鑑定や科学捜査的分析も担当する。
◆ 狂威ユガミ(長男)
役職:特級魔導薬学士/研究監査官
専門分野:高純度魔導結石の研究、幻獣契約理論、魔導薬の調合・錬成
魔導犯罪案件においては鑑識的立場から分析を行い、
医療班における薬品管理および調合監修にも関与している。
法制度の枠内で最大効率を追求する研究者である。
Ⅳ.執行局
魔導犯罪の捜査・治安維持部門。
• 魔導犯罪の捜査
• 禁術使用者の拘束
• 変死事件の調査
• 若手執行官の育成
執行局には医療支援課が併設されている。
魔導犯罪被害者および執行官の治療を担う。
◆ 狂威ヒズミ(次男)
役職:上級執行官/育成指導係
現場指揮および若手教育を担当する。法の執行を担う実務側の人間である。
Ⅴ.特殊取締執行部 SIE
非公開任務を担う特務機関。
• 潜入任務
• 非公開制圧
• 機密回収
• 人間界案件処理
通常の執行局とは別系統の指揮系統を持つ。
◆ 狂威ネイロ(三男)
コードネーム:VEIL
偽装身分下での任務遂行を主とする。
公的記録上は執行局所属として扱われる場合もある。

♦ 特殊取締執行部 SIEとは
SIEは、魔導法律連合内に存在する非公開部門である。
正式名称は Special Investigation Executor。略称は「SIE(シー)」。
その任務は通常の執行局とは異なり、
公的記録に残すことのできない案件の処理を担う。
◆ 組織的性質
SIEは以下の三要素を軸とする。
• Special:特別枠に属する者で構成される
• Investigation:調査・諜報・観測任務を行う
• Executor:最終的な処理を担う
所属する特殊執行官は、
特別な執行権限と秘匿技術の使用を許可された者で構成される。
その存在は一般職員には公表されていない。
■ 人員構成
SIEの執行官は番号制で管理される。
この番号は階級を示すものではなく、所属配属枠を示す識別番号である。
本名や正確な出自は共有されず、組織内ではコードネームで呼称される。
血統系統の大枠のみが上層部に共有されるが、
正確な家系情報は法制側上層部のみが把握している。
◆ 上層直轄枠
SIE-01:OBSERVER(オブザーバー)
SIE-02:NULL(ヌル)
この二枠は上層直轄の特別運用枠である。
通常の運用枠とは任務領域が異なる。
SIE-03所属の執行官が直接01および02と接触することは原則としてない。
SIE-02については女性であるとの噂があるが、詳細は公開されていない。
▶ SIE-01の任務領域
主に国家級案件の観測および最終判断補助を担う。
• 高危険度事象の遠隔観測
• 禁術級案件の監視
• SIE内部運用の適否判断
• 最終処理可否の上申
直接的な潜入よりも、
全体状況の把握と判断に重きを置く枠である。
その行動範囲および保有資格は公開されていない。
▶ SIE-02の任務領域
高位禁術案件および通常封鎖不能領域の直接介入を担う。
• 禁術汚染区域への単独投入
• 異常魔導現象の強制停止
• 資格外案件の特例処理
• 高純度結晶暴走の制圧
SIE内でも最も高い危険領域への接触を許可されている。
詳細な能力および適用資格は秘匿対象である。
◆ 第三配属枠(実働枠)
SIE-03:VEIL(ヴェイル)
SIE-03:CIPHER(サイファ)
SIE-03:REQUIEM(レクイエム)
第三配属枠は通常の潜入・調査任務を担う実働枠である。
同枠に属する執行官同士であっても、
互いの本名や正確な家系は共有されない。
いずれも名家の血統に連なる者であるが、
組織内では分家出身と認識される場合が多い。
VEILは同枠内で最年少にあたる。
◆ 血統秘匿と外見特性
狂威家の血統は、ライトグレーに虹彩色素を淡く含む特異な髪質を持つ。
この外見的特徴により、「狂威の血筋」であることは察知されやすい。
しかしVEILが狂威家“本家”出身である事実は極秘情報であり、
組織内では分家出身と認識されている。
任務時には当該外見特性を隠蔽する必要がある。
◆ 外見偽装処置
血統特異外見を持つ執行官には、個別調整された偽装薬剤が用いられる。
狂威家特有の髪色を隠蔽する染色薬は、
研究審査院所属・特級魔導薬学士 狂威ユガミ による個人開発品である。
本薬は狂威家血統にのみ適合する特別処方であり、一般流通は存在しない。
◆ 人間擬態補助薬
人間界潜入任務に就くSIE執行官には、
人間への擬態を可能とする秘薬が支給される。
本薬は魔族特有の身体的特徴を一時的に変化させる。
• 尖耳形状の調整
• 牙状歯列の抑制
• 黒色自爪の色調変化
• 角の視覚的偽装(該当者のみ)
擬態中も能力使用は可能であるが、人の前で行使すれば摂理との矛盾が生じ、
魔族であることを察知される危険がある。
当該薬剤も同じく狂威ユガミによる独自開発品であり、
SIE専用秘薬として管理されている。
規定量は組織支給とする。
ただし追加使用が発生した場合、当該執行官の自己負担となる場合がある。
■ 任務内容
SIEの主たる任務は、違法魔導物資および高危険度対象の調査・封じ込めである。
違法物が魔界または人間界へ流通した可能性がある場合、
その危険度に応じて対応が決定される。
危険度が中〜高と判断された案件においては、
変装・偽装身分による潜入調査が実施される。
内部構造の把握、流通経路の特定、対象物の正体および影響範囲の確認を行い、
最終的に上層部へ報告する。
被害拡大が差し迫っている場合には、対象物の破壊措置が取られることもある。
ただし原則としては証拠と所在を特定し、
正式な監査・取締部門に引き継ぐ形が取られる。
◆ 取締班との違い
魔導法律連合には表向きの取締班が存在する。
彼らは身分を明かした上で踏み込み調査を行い、比較的軽微な違法案件を扱う。
一方でSIEが担当するのは、隠蔽の疑いが強い案件、組織的関与が疑われる案件、
または国家的影響を及ぼしかねない事案である。
◆ 取扱対象
対象は武器に限らない。
• 違法魔導器具
• 家庭用品に偽装された結晶装置
• 外来種魔導植物
• 外来種魔導昆虫
• 高純度マナ結晶
などが含まれる。
マナは耐性のない人間に影響を与える可能性があり、
過去には事故や死亡事件に発展した事例も存在する。
■ 記憶処理制度
SIEにおいては、任務痕跡の抹消を目的とした記憶改変技術が制度化されている。
記憶改変は個人能力ではなく、国家認可の魔導具によって行われる。
これらの魔導具は連合の許可を受けた者のみが起動可能であり、
無許可使用は重罪に該当する。
形状は日常品に偽装される場合が多く、第三者に気付かれない仕様となっている。
◆ 運用例(一般的処理)
潜入任務においては、
• 対象社会に「元から存在していた人物」として記憶を補強する
• 任務終了後は存在を曖昧化し、自然消失へと記憶を再構成する
といった段階的処理が行われる。
処理は関係者の接触濃度に応じて調整される。
◆ 制度上の制限
記憶改変には負荷と限界が存在する。
接触が濃厚である場合や、感情的影響が強い場合、後処理は複雑化する。
強く刻まれた記憶は、外的要因や心理的刺激により再浮上する可能性がある。
このため、SIEには私情を持つことを禁ずる規律が存在する。
任務対象との過度な関係構築は、制度上の重大なリスクと見なされる。
■ 選抜基準と育成
SIEは、特定家系にのみ継承される希少能力保持者から選抜される。
一族内において系譜継承の主軸と見なされなかった者が、
国家運用側へ回される場合がある。
選抜対象者は幼少期より専用の教育および訓練課程を受ける。
任務遂行能力、感情制御、偽装身分運用、情報耐性が重視される。
私情の排除は規律として明文化されている。
◆ 立場
SIEは特別枠であるが、名誉職ではない。
任務は公的記録に残らず、国家の影として機能する。
その存在は制度上秘匿されている。
◆ 情報保全制度
SIEは記録非公開部門に分類される。
任務中の捕縛、重大な情報漏洩、または長期消息不明と判断された場合、
公的記録からの削除措置が取られる。
必要に応じて家系系譜情報にも処理が及ぶ場合がある。
これは懲罰ではなく、国家機密保全のための制度的措置である。
◆ 私情規律と処遇
SIEにおいて、任務対象との過度な感情関与は重大なリスクと見なされる。
判断の鈍化や情報漏洩の可能性が認められた場合、段階的な処置が行われる。
軽度の場合は記憶調整、重大と判断された場合は
対象人物との関連記憶の広範囲削除が実施される。
これは通常の記憶改変よりも強い処置であり、
国家認可の特別措置に分類される。
