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The Kurui and Meiso families

狂威家冥奏家

狂威家と冥奏家.jpg

狂威家は代々が魔導法執行機関に携わる一族に対し、

冥奏家はその執行機関の重要な任務や裏方の支援を行っている名家です。


その間には深い絆があり、両家の父親は古くからの親友であり、

その繋がりから両家の子供たちは幼い頃からの幼馴染として育ちました。
その縁から、冥奏家のガネットは両家の縁組による婚約を義務付けられてしまいます。

狂威家の長男であるユガミが本来の後継者として期待されていましたが、

自己中心的な性格と自己利益への執着が原因で、

しっかり者で周囲からの信頼も厚いリーダーシップのある次男のヒズミに

後継者の座が譲られることになりました。

その結果、ヒズミとガネットは婚約者となります。

しかし、幼い頃からの関係から、

彼らの感情は恋愛よりもむしろ兄妹のようなものでした。

まだ子供だった彼ら―

その悲劇は、嵐と雨の激しいある日の深夜に起ってしまいました。

冥奏家は狂威家との繋がりに反感を抱く対立勢力の襲撃を受けてしまいます。
冥奏家の長男であるヴァイスは恐怖に動けず、
偶然その日、冥奏家に泊まりで遊び来ていたユガミとヒズミとネイロに

叱咤され、共に屋敷を脱出します。

しかし、彼らは妹のガネットがいないことに気づきました。
 

3人は幼い頃に遊んだ秘密基地に身を潜め、

ユガミは幻獣を呼び寄せると緊急事態を知らせるために

それに乗って狂威家へと向かいます。

一方、残されたネイロとヒズミは

ヴァイスを連れてガネットを探しに行こうとしますが

ヴァイスが動けないことを悟り、

ネイロに彼を託し、ヒズミは1人で探しに向かいます。

そして程なくして事態を聞き駆けつけた父が

ガネットを抱えて雨でずぶ濡れのヒズミの前に現れ、

子供達は無事保護されたのでした。

翌日、父は3人の息子たちとヴァイスに対して、

ガネットが人身売買を目的とした誘拐未遂に遭ったこと、

実行犯を捕らえるも自決してしまったこと、

そして冥奏家の両親が命を落としたことを伝えました。
ガネットはショックにより表情が乏しくなってしまいました。

 

ヴァイスは、家族や妹がこのような事態になったのは

自分の弱さと判断の誤りが原因だと自責の念に駆られ、

ユガミとヒズミも深く悔やみました。

それから没落した冥奏家の兄妹は狂威家に保護され、

ヴァイスはネイロの専属執事に、

ガネットは同じ女の子同士という事もあり、

彼らの妹であるノイズの専属メイドとして身を置くことになりました。


そしてヒズミとガネット2人の婚約も

貴族の地位を失った事で破綻してしまいました。


ヒズミは、彼女に対して抱いていた特別な感情を改めて強く自覚していきます。

彼女がそばにいるだけで安心でき、彼女の笑顔や優しさに

どれだけ支えられていたかを痛感したのです。
彼にとってガネットは、ただの婚約者ではなく、

心の支えであり、大切な存在でした。

 

そして少年達は青年へ―

それからの狂威の3兄弟は魔導法律機関で働く傍ら、

この襲撃事件の首謀者を探る為、

狂威家と通じる暗黒繁華街の支配者 幻韶朧の協力を得て

今も尚行方を追っています。

そしてヴァイスが恐ろしくシスコンを拗らせているのは

この事件が切欠となっています。

 

…と表向き賑やか魔族ですが、

このような裏事情も何気に抱えているのが狂威家です。

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